光を…のネタバレコーナー
主人公が目が見えないという特異な設定で、コメディータッチは当然期待できない。という訳で、このゲームに求めたのは当然ながらシナリオの美しさでした。実際のところ、表のレビューに書いたように明るい感じのシナリオが多かったですが。
あと、目が見えるようになった後の、ヒロインの本当の姿というものにも期待しました。他のゲームでは、見られない楽しみですので。
さて、プレイした感想はどうだったのでしょうか? 早速ネタバレレビューに掛かりましょう。今回は各キャラ攻略ごとに文章をまとめています。
氷川みるく
なんとなしに他人のような気がしない名前ですね。
それはさておき、攻略順ではトップにしたみるくですが、これは失敗したんじゃないかなと思いました。最近、こういうとんでも娘にいいシナリオが隠れているので、攻略順決めるのにも悩んでしまいますね。
印象に残ったシーンをあげます。まず、みるくがわざと眼を瞑って、秀人と同じ境遇を疑似体験しようとしているシーン。盲目の秀人に対して、はじめは一番対した反応がなかったのに、その相手の気持ちを知ろうと努力していたところが印象的でした。
次に、シンシアが轢かれた時でしょうか。この後、みるくが現れなくなるところは結構食い入ってプレイしていました。
そして、極めつけの台詞。「もうすぐ、いなくなるみるくちゃんの眼、もらってくれる?」っていうやつ。これにはまじで背筋が凍りましたね。
まあ、シナリオ本体の内容はすばらしかったと思います。ただ、残ってしまった謎が2点。まず一つは、『みしぇーるを学校につれてきてもいいのか?』ということ。ゲーム中で触れていながら、うまくはぐらかしていました。まあ、みるくがいつ死んでもおかしくないような病気だから、好きなようにさせてくれと親が頼んだというのは想像つくのですが…。
それと、その病気のことですね。みるくが後半倒れたのは、結局はただの風邪でした。 薬が効かなくなったら、長くはないといわれている病気は、結局完治はしてませんね。 …いいのかなあ。
最後に一言、みしぇーる可愛すぎ!(私は猫好き)
鳴瀬美桜
かなり特殊なシナリオですね。なんとシナリオ最中に、紫音以外のヒロインが全員登場する。さらに、他ゲー「LOVE FOREVER」から二人出てきて、まさにヒロイン総出演って感じですね。
美桜といえば、訳ありで廊下でも校庭でも履きっぱなしのローラーブレードと、ずっと着けっぱなしのグローブ…。
この学校は何でもありか?
まあ、それはおいておいて、印象に残ったシーンをあげましょう。
一番印象に残ったのは、しのぶとの決勝戦でしょうか? とにかく、試合中によくしゃべる。おまえら、まじめに勝負しろよって感じですね。
あと、美桜の本当の姿。イメージと一番ギャップのあるキャラクターなんじゃないでしょうか。でも、説明書を良く見ていると、はっきりと美桜だけは本当の姿が判る。(グローブはめているからね)
ところで、本編以外で笑わせてもらったのは、「LOVE FOREVER」に関する場面。徹二の「しゃれこうべ」しゃべり、くるみに吹っ飛ばされるところ。「LOVE FOREVER」は欲しいゲームにリストアップしながらも、当時多忙ゆえにやる機会を逃した作品ですが、少しやってみたくなりましたよ。
あと、突然始まるプロレス技解説は…好きなんでしょうね〜、スタッフが。
天野皐月
失敗シナリオ。いや、失敗したのはメーカーじゃなくて、私の方だと思う。
ほとんど印象に残らないまま、終わらしてしまった。眠いのに、だらだらとやるからだ! まったく…。
まあ、終わってしまったのは仕方がないので、書ける範囲で書きます。
皐月といえば、よく出てくる花言葉ですね。はじめに問題を出された時に、ネットにつなげて調べたのは私だけじゃないでしょう。一番最後の花束を海に投げ込むシーンにも繋がっていて、綺麗にまとめるために一役買っていましたね。
ほとんど印象に残っていないといいましたが、「本当は嫌いなの! その無気力な眼が!」っていう台詞。その台詞自体のインパクトもさることながら、声優さんの名演技もあって、ここだけは強烈な印象が残っています。
しかしながら、皐月の本当の姿は小百合に瓜二つと読んでいたのですが…。似てるような気もするんだけど、それっぽい表現はなかったですね。
結城まどか
正直言って4人目以降の攻略順は、実際に4人目を始める前まで悩んでいました。義理の妹、帰ってきた幼馴染、物語の中核にいると思われる謎の少女…。
結局、まどか、真奈、紫音の順にしました。ヒロイン格と思える真奈を最後に持ってこなかったのは、紫音と闇の巫女との関係が面白そうだったから。私としては、ヒロインを最後にしないのは珍しいんですけどね。
えっと、まどかシナリオの感想に行きましょう。
このシナリオはかなりよかったですね。今のところ、1番でしょうか? 特に強烈なインパクトのあるシーンがあったわけではないのですが、台詞の一つ一つに来るものがありました。まどかの好きという表現を、メッセージの中に埋め込むのが非常にうまかったですね。
印象に残ったシーンをあげます。まず、笑わせてもらったのが前半の「まどか争奪戦」。冥土ロボが非常に気がかりですね。それと、放課後の教室でまどかが直樹に本当の思いを告白するシーン。「それであなたの気が済むのなら…」と言う台詞は、前半にあった現国の授業中での、「私はたとえ汚されても想いは貫くと思います」というのが複線になっていたようですね。
複線といえばちょっとシナリオの順番が前後しますが、スタッフロール直前の初詣のシーン。前の方で複線を張っていたので、エンディングにそのシーンを入れるとは予想していたのですが、ここでいい奴からいやな奴に急落した直樹に救いを差し伸べる処置をしたのは大正解だと思います。あれだけいいように殴った直樹を心配する秀人の「直樹が心配だよ…」と言う台詞。そして、これをきっかけとしたエンディングでの仲直り。あのままほったらかされたら、私はこのゲームの評価を1ランク下げていたのは確実でしたので、本当によかったですよ。一番最後の4人の卒業写真、いい絵ですね。
あとは、やっぱり栃栗神社でのまどかの告白シーンでしょう。細かいジャブを連打されているような台詞の波状攻撃が非常に効果的でした。
短いながらも、このシーンでのバッドエンドパターンである、まどかが電話をかけてくるシーンも切ない限りです。見逃してほしくないですね。
鮎川真奈
まどかど同等のヒロイン扱いと思われる義妹の真奈です。実際にこんな子がいれば、これほど良い子はいないだろうね。
シナリオ自体ですが、後半ちょっとどろどろしているところがあって、個人的には特に気に入っているわけではないのですが、印象に残ったシーンはありました。
まず、笑わせてくれたのが、真奈が慌てて「おたま」を学校まで持ってきたシーン。直樹だけでなく、担任の先生まで引っ張ったのは面白かったです。
次に、階段から落ちた後自棄になっている秀人を真奈がひっぱたくシーン。BGMを変えてうまく演出していました。
ブランコのシーンは、声優さんが数少ない出番(失礼)をうまく活用して場面を盛り上げていたと思います。妙に明るく振舞っている真奈を、メッセージだけで表現していれば、別になんともなく過ぎていたんじゃないでしょうか?
あとは、まどかと添い寝しているのを真奈に見つかった時。このシーンは、どういう展開になるのかが非常に気になりました。
最後に、やっぱりこのシナリオの山場である、冴子が帰ってきたシーンでしょう。ありがちのはずなのですが、どういうわけかこの展開を読んでいませんでした。妙に印象的だったのは、やたらと秀人が冷静だったところ。「それはそう使うものじゃないよ。人に向けるものじゃないよ」というメッセージに目が止まりました。
ただ、冴子には物語を美しく保つためにも、もうちょっと名誉挽回させるチャンスを与えて欲しかったな。あれでは、悪役のイメージが残ったままですので…。
…唐突ですが、ちょっと余談的なものを。シナリオには関係ないのですが、真奈に関連してるのでここで書きます。
まず、この兄妹の生活費。机の上に残っていた通帳に記載された残高が、彼らの全財産のはず。冴子は水商売で生計を立てていたそうですが、失踪当時に2年間兄妹が普通に生活できる残高プラス自分たちの生活費があったのでしょうか? 泰造はあまり金持ちそうに見えないし…。だいたい、親戚等他の身寄りがないのも不思議な話ですね。
それと、とっても気になる秀人の部屋の配置です。部屋の配置がわかるシーンは二つ。一つは通常の背景で、もう一つは真奈と一緒に窓から星を眺めるシーン。良く見比べてみると、両方共にエアコンとカレンダーが見える。ということは、通常グラフィックの視点は内部からではなく、外からだったのか? しかし、星を眺めるシーンに、正面真中にあるはずの窓はない。ならば、この部屋はエアコン2台装備、同じようなカレンダーがかかかっているということか? 多少無理があるがそれなら合点が行く。
しかし、真奈が肘をついていた窓枠、内側から見ると床までガラス部分があるんですけど??
…私なりの結論。秀人の想像上の背景なんだから、細かいことは気にするなということなのだろう。(苦笑)
水無月紫音
はじめ、このキャラクターの扱いには疑問符が付いていました。他シナリオに登場する『闇の巫女』の正体が紫音だというのは、数キャラ解いた時点で判っていたのですが、問題は2回目のプレイ以降から攻略できる彼女のシナリオが、ただのエクストラなのか、本当のヒロインなのかでした。おまけならはじめの方にプレイするべきでしょうし、ヒロインなら一番最後にするべきでしょう。
結局、私の読みは後者を選びました。それで、正解だったようです。このゲームは誰がメインヒロインなのかが設定では非常に判りにくいのですが、ゲームをすべて終わらした今なら、間違いなく紫音と言えますね。
紫音シナリオは、最後の選択肢を除けば完全な一本道。キャラクターがキャラクターなので笑いは期待できず、ただひたすら読むだけのシナリオなのですが、メッセージに食入らしてじっくり読ませる不思議な魔力がありました。全体的にこのゲームにはそういう印象があるのですが、紫音シナリオはその傾向が特に強かったですね。また、感情を抑えた感じのある紫音が、たまに見せる普通の女の子のような台詞がとても魅力的でした。
印象に残った場面を上げます。
まず、前半部分の「…本当はね、待ってたんだよ。秀人君を」という紫音の台詞。この台詞で、最後まで紫音シナリオを残しておいたことが間違いでなかったと確信しました。 それと、紫音と関係ないのですが、秀人の目が見えるようになった時の、真奈の反応。一番ストレートのような気がしますが、じんと来るものがありましたね。真奈の声優さんは、個人的に非常に気に入っています。
あとは、目が見えるようになった秀人が学園内で紫音を待つ日々を見せるところ。先に述べた「じっくり読ませる」技術を存分に発揮していた場面でした。
最後は、やっぱりヒロインを順番に見せていくあのシーンですね。このシナリオを大事に残しておいて、本当によかったと思いました。ただ、前半で攻略してしまうと、ただのネタバレオンパレードのような気がするのは私だけでしょうか?
やっぱり、最後にして本当に良かったよ。
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