エピローグ 一人になって…
……えっと、あとがきなのに『前置き』から入ります。 小説には個性があります。まあ、人の作るものだから、個性がでるのは当然という訳で、それ自体あたりまえの事です。 しかし、小説以上に小説家の個性が出るものがあります。それがこの『あとがき』なんじゃないでしょうか? まあ私も、これを書く以前にたくさんの同様の小説を読みましたが、いろんな方がいますよね。まじめに制作時の苦労を書く方、小説のキャラクターを引っ張り出して笑いの場にしてしまう方。「なにを書いていいのかわからないよ〜」と途方に暮れている方……エトセトラ。 そんないろんなあとがきを読んで思った事がありました。『俺があとがきを書くとどうなるのかなあ?』ということです。 もう、そう思ってから何年が経過したんでしょうか? 思いこそすれ、自分がそんなものを書く機会に出会えるとは思っていませんでした。 ……が。勢い余ってこんなものを書いてしまって、あとがきを書くに充分な資格を得てしまったのです。(苦笑) ある意味、本当に書きたかったのは小説ではなくて、こっちだったのかもしれませんね。 念願かなったりという訳で、本当のあとがきに入りましょう。 さて、拙いながらも必死で書き上げた小説『ふたりのふたり』が完結しました。まあ、一人の素人が書いたものと思って、つまらなくても笑い飛ばしてもらえれば幸いです。 ……たしか、今年(平成13年)の1月の終わりだったと思います。夢を見たんです。 私はあまり夢を見ません。いや、よく見ているようなのですが、起きると大概覚えていないのです。 だが、この夢は違いました。 奇妙な夢でした。舞台は現代……だけど、自分の横にいた女性の名前は『カラミティ』といい、略して『カミィ』と呼ばれていました。その女性は設定上自分の母親であるらしく、一緒に電器売場で炊飯器を選んでいたのです。 もう一つ覚えていたのは、森の中で自分が切り倒した木の幹を振り回して、何かと戦っているシーンでした。 ただ、それよりも異様だったのが、夢の中で自分が、「これ、面白いぞ。起きても忘れないようにしておいて、小説のネタにしないと勿体無いぞ」と何度も繰り返していたことでした。 起きてみると案の定、結構忘れていました。覚えていたのは先程述べた分だけで、その時は別段小説を書く気などなかったのです。 しかし、仕事中何気なくその夢を思い出して、ある事を思いつきました。多分、夢に出てきた名前がファンタジーっぽかったからでしょう。こんな事を思いついたのです。 「離れ離れになった恋人同士が、転生を重ね出逢ったときには親子になっていた」というシチュエーションを……。 それを思いついたが最後、後はつるべ式でした。いろんなシーンを思いついて、それに繋がるシーンを思いついて、「カラミティ(災厄という意味の英単語)という名前はおかしかろう」と思ってヒロインの名前を変えて……そうこう色々やって……。気がつけば、ひとつの物語が出来ていたのです。 後は書くだけ……もう、引けませんでした。創作意欲なんて、もうとうになくなっていたと思っていたのですが、結局書き上げてしまいました。本当は、短編程度のものにするつもりだったのですが、いざやり始めると「中途半端な代物書くつもりだったら、初めから書かないぞ」と真剣に話を練った挙句、最終的には売り物と何ら遜色ない文章量になっていて、自分で驚いています。 まあ、自分の持っている力の98パーセントは作品につぎ込めたと思います。これで面白くなければ、それは手抜きではなく、ただの自分の実力なので、ご勘弁を……。 ……ところで、私をご存知の方は「みるきぃ=小説」と結びつかないかもしれませんね。 最近こそあまり読みませんが、昔は月に4、5冊は『富士見ファンタジア』とか、『角川スニーカー』とかの本を買って読んでいました。いまでも本棚には小さな本屋に匹敵するぐらいの蔵書がインテリアとなって本棚にしまってあります。 それぐらい読むと、自分でも書きたくなったのは必然でした。……実は、小説を書いたのは初めてではありません。これが『3回目』なのです。 といっても、前に書いた2回は10年前の話になります。1つは完結したものの、もう一つは未完のままほったらかし。誰に見せる訳でもなくいまだにHDの中にあるのですが、本当に何のために書いていたんでしょうね?(謎) しかし、いまはいい時代になりました。インターネットというものが発展して、素人が簡単に自分の作品を、まったく知らない他人に見てもらう機会に恵まれるのです。あの頃では考えられませんでした。 いま、インターネットが引き起こす問題がいろいろ言われていますが、私はこれほどすばらしいものはこの世にないと思っています。 ちょっとインドア的な趣味なのが難点ですが……。(笑) ちょっとおまけ的な話をします。暇つぶしの読み物にどうぞ……。 キャラクターの名前をつけるとき、私はあまり深く考えません。特に意味がないものがほとんどなのですが、意味のあるものもあります。それらを紹介しましょう。 まず、ヒロインの一人(というか、この小説のヒロインって誰なんでしょうか?)であるカディズミーナです。元ネタの夢ではカラミティだったのは先ほど述べましたが、設定段階では『カミィズミーナ』でした。ただ、小説の設定上名前から簡単に愛称がわかってしまうと面白くないので、あえてちょっといじくったのがあの名前だったのです。 逆に、もう一人のヒロインには、それを連想させる名前をつける必要がありました。それが、『美奈』の由来です。ついでに、姓を考えたのですが、「美奈に合いそうな姓……美奈美奈美奈……南波美奈」と、気がつけばなってました。あの、いじめの話は名前から考え付いたネタです。 他にもあります。隣町の名前である『本双』は、近場の地名を少しもじったものです。3章に出てきた登場人物の『土山』という名前なんか、地名の名前そのままを使っています。あと、『ウィーネ・フォーブス』はアメリカ人らしい名前ということで、ウィーネを台風につけられた名前(アメリカは、昔台風に女の子の名前をつけていました)から、姓を現役のボクシング世界チャンピオンから取りました。 まあ、こんなものです。私にネーミングセンスはありませんゆえ。(汗) さて、そろそろまとめましょう。 小説を書きたいと思っている、これを読んだ方に告ぎます。 ……書きましょう。(笑) 面白いかどうかは別として、書くことは誰にでもできます。ネタなんてどこにでも転がってますよ。私の小説なんて、知っている人が読めば『ぱくり』の塊です。自分で読み返していて、「ああ、こりゃどう見てもパクリって言われるだろうな」と思いましたから。(をいっ) 必要なのは、文才なんかじゃないです。本当に必要なのは、書き上げようとする情熱だけですよ。 とりあえず、やってみましょうよ。案外、やれるもんですからね。 さて、次回作ですが……。予定はありません。 しばらくはゲーム漬けになっているんじゃないでしょうか? なんせ、これを書くためにずっと家ではゲームやっていなかったもので、机の下に山積みに……。 まあ、個人的には満足したので、次はないかと思います。 しかし、私はお調子者なので、「面白い」と連呼されれば、何か次を書くかもしれません。(笑) もし、そのようなことがあれば、またこの場でお会いしましょう。 では。(2001年7月22日 みるきぃ) |