silver Moonのネタバレコーナー

 正月休みという環境を利用して、珍しくも走るようにして攻略した作品でした。ただ、レビュー自体は少し間が空いてから書いています。その間に、少し忘れてしまったのが残念ですね。
 こういうのは、終わらせた勢いで書くのがベストなのですが…。
 さて、いつものように各シナリオの評価に行く前に、ちょっと一言書いておきたいことがあります。
 これって、ONEそっくりやんか
芥川 巴 いや、自分が消えかけている事を悟り、女の子を突き放すところや、主人公が消えた後女の子の視点になって、最後には主人公が帰ってくるところまで。その理由はともかく、流れ的にはまったく一緒
 まあ、私自身こういう展開が好きだから良いんだけどね。ちょっと言ってみたかっただけです。
 脇役の評価でもしましょう。まず、こういうゲームには必ずいる男友達、前島君。
 影、薄いですねー。やよいシナリオはともかく、他のシナリオでの印象は殆どないですね。真琴シナリオでも出ているのですか…。やよいが他のシナリオの脇役までやってしまっていたのが、影が薄くなった原因でしょうか。巴シナリオなんか、上手く話に絡ませることもできたんじゃないかと思うんですが…。
 天川…いい加減なように見えて、実は凄い。こういう食えないキャラクターは好きですね。真琴シナリオでは結構いい味を出しているんじゃないかと思います。
 あとはみづほですか。硬派なキャラクターですね。ただ、実戦経験を積みたいという理由だけで総番やってたり、忍を怒らせて喧嘩したりするから、目的のためには手段を選ばないタイプだったのかもしれませんね。
 さて、各シナリオの感想と行きましょうか。いつもの通り、攻略した順に書きます。
 芥川 巴 
 天才同士の会話というのは、こういう妙に理屈っぽい内容になってしまうんだろうか? 食えない二人の台詞は以外にも結構楽しめました。
 このシナリオで目に付いたところは、巴が死んだ彼氏のことを告白した後、亮の胸でなくシーンでしょうか。泣いたという言葉を3回も繰り返して、その場面の重さを上手く表現していました。
 松が丘 忍 
 妙に明るく、喧嘩が強くて、料理が上手という、『すーぱーがーる』という呼び名に相応しいキャラクターで、この作品の一番のお気に入りキャラクターですね。
 このキャラクターに関して、一つ非常に気になる物があるんだけど…。胸のところのにこちゃんマーク。忍の表情とシンクロしている。膝枕のシーンでは鼻提灯を膨らませていたりと、結構芸が細かい。意味がないんだけど、なんか気になるよね。実はこういう小技が、結構好きだったりする。
松が丘 忍 しかし、やること無茶苦茶だな〜。窓の外で逆さまに張り付いているシーン、何で逆さまなんだろうね。それと、やっぱり窓から飛び降りる場面かな? 実際にこんな思い切った行動を取る子がいたら、たまらんやろね。
 このシナリオで気に入った台詞が一つ。「でも、人の心にシワがよっちゃったら、アイロンをかけて直すわけにはいかないでしょ」と言う台詞なんだけど、みなさんどう思います? あと、「おじいちゃん、私、言えなかった。言えなかったよ、亮ちゃんに。いままでありがとうって、愛してるって、アタシ…」このくだり、泣けてきますね。
 ところで、忍の母親はいつになったら戻って来るんだろう? 数年後のエンディングでも戻ってきている気配はなかったし、ちょっと刑期長すぎるんじゃないだろうか。
 安岡寺 真琴 
 あんこうじ…変わった名前ですね。
 キャラクターデザインでは一番のお気に入り。特に光をバックにした全画面グラフィックは、真琴というキャラクターが映えて非常に良いですね。
 でも、それよりも気に入っているのは、驚いたときの表情なんだけど…。(髪の毛跳ねてる奴)
 当然と言えば当然なのですが、音楽関連の話が充実していますね。音楽を主題にしたシナリオは何回か見たことがありますが、普通のシナリオライターが作るにしてはワンランク上に行っているような気がします。何か音楽に携わっているのでしょうか? 所詮ゲームミュージックしか聴かない私ごときにはついていけない話ですね。(苦笑)
 このシナリオでお気に入りのシーンは、暴走した亮をバイオリンで止めるシーン。どこかで見たような気がするけど、美しければ気にしない気にしない。
 それと、やっぱりエンディングですか。このゲームのナンバーワンエンディングはこのシナリオでしょうか。悲しい調べしか奏でることができなくなったところとか、亮のピアノを聴いて顔を確認する前に、バイオリンを弾き始めるところとかね。このシーンはよく考えたと思うな。感涙ものだよ。
 V.A 
V.A ほとんどおまけ扱いですね。どれも同じような展開になっているこのゲームのシナリオの中で、一番自由にシナリオづくりができるキャラクターだと思うんですけど。
 このシナリオだけエンディングが二つ。亮が生き残るのとV.Aが生き残るのとありますが、やっぱり二人とも生き残るエンディングが欲しかったですね。V.Aが身代わりにならない限り、亮が生き残ることはないと言う設定をこのシナリオでも適用しなければならなかったという事情(?)はわかるのですが…。
 真上 やよい 
 あれ? なんか書くことが無いなあ。私がこのレビューを書くために取ってあるメモにも、このシナリオに関するメモ書きがないし…。もう一度さっと全体を流してプレイしてみたんだけど、やっぱり書くことがない。だいたい、幼なじみというのは
展開が決まっていて、シナリオに個性がなかったのが記憶に残らない原因だったのだろうか? やよいはキャラクター的にも忍みたいな個性がないしね。
 いや、結構話自体は綺麗で、一回見た癖にじっくり読み返した程なんだけど…。
 あ、一個だけ書くことがあった。前島君は亮が消えた後、やよいに再アタックしなかったんでしょうか? その後の話に、前島の名前が一回も出てこなかったんですけど。

 …こんなもんでしょうか? 全体の印象として、せっかく良いものを書いているのに、じっくり読ませる工夫がしっかりできていなかったために、最後まで堪能できなかったのが非常に残念です。でも、良いものを作れる素質はいろんなところに垣間見ることができたので、後作に期待したいと思います。

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