ADAM 〜 THE DOUBLE FACTOR 〜 |
どちらかと言えば可愛いキャラクターが登場するゲームに人気が集まりがちのギャルゲーの中で、大人の雰囲気を漂わせながらも人気を博する「EVE」シリーズの3作目。二人の主人公を交互にプレイしながら、その微妙な接点を楽しむマルチサイトシステムの採用で、一本道でありながらもかなりの満足度を得られるこのシリーズですが、今回の出来はどうでしょうか? 個人的には、1作目の主人公小次郎&まりなの復活で、非常に期待しているのですが。 評価に入る前に少し内容の説明を。主人公の一人天城小次郎は凄腕だが売れない探偵。暇を持て余す彼の前に、謎の美女来栖野亜美が現れる。彼女は安藤商事という会社の秘書で、社長のボディーガードを依頼するが…。 一方、もう一人の主人公法条まりなは、しばらくの間離れていた内閣調査室に復職したばっかり。そんな彼女に与えられた仕事は、猟奇的な臭いのする連続殺人。だが、それはただの殺人事件ではなかった…。 さて、ゲームの紹介はこの辺にして、システム面の評価に行きましょう。今回はタッチャブルビューというシステムを採用。名前はかっこいいが、画面上に出ている物をマウスでクリックして会話を進めていくという、昔からよくあるゲームシステム。ただ、他のゲームと違うところは、クリックできるところにカーソルが合うと、その部分が緑色に光るという点。これが密かに重要だったりする。このタイプのシステムの欠点は、話を進めるために必要なクリック個所がなかなか見つからず、ゲームの進行が滞ってしまうこと。昔、同タイプのゲームで4日間進行がストップした経験のある私としては、実に細かいところを押さえたと思ってしまう。このADAMでは、進行がストップすることもなく、最後まで操作面では不快感なくプレイできた。 ただ、良いことばっかりではない。気になったのは、タッチャブルビュー画面で、下の方を触っているときに、間違えてシステムウインドウを開いてしまうことと、フルグラフィックモード時のシステムボタンが異常に小さいこと。実に細かいことだが、一度目につくと気になって仕方がない。以降の作品では改良して欲しい。 それと、英語のシステムメッセージを使って、わざわざ説明書に和訳を入れるのは全くの無意味だと思う。(苦笑) 次にグラフィック面ですが、特に気に入った・入らないと言った点はなし。まあ、シリーズも3作目に入り、雰囲気・キャラクターともに見慣れたと入ったところでしょうか。 サウンドの方はかなり印象薄い。1作目はかなりの名曲揃いだったのだが、だんだんランクが落ちていって入るような気がする。普通、どんなゲームでも1曲くらいは頭の中に残っているのだが、この文章を書く前に改めて全曲聞き直したにもかかわらず、どんな曲が流れていたのか殆ど思い出せない。決して貧弱というわけではないのだが、どの曲もインパクトに欠けていたみたいだ。これは非常に残念。 最後に、一番語るのが難しいゲームそのものの感想です。まあ、シリーズ物にありがちですが、やっぱり前作…2作目はともかく、同じ主人公の1作目を押さえてからプレイした方が面白いですね。今作品のみをプレイした人が、このゲームを最後までプレイして納得するかどうか…ですね。というのは…おっと、ここではネタバレを使えないので、これ以上語ることができませんので。 まあ、このゲームは押さえておいても損はないと思いますよ。私自身の期待も含めて、ここで語るのはここまでとしておきます。 |
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