リコー製 CD-R/RW+DVD-ROM ドライブ
MP9120A
リコーからなんとも魅力的なドライブが登場しました。この
「MP9120A」 は、これまでの 「コンボドライブ
= どちらの機能も中途半端」 というイメージを払拭したもので、CD-R として12倍速、RW として10倍速の高速書き込みが可能。しかも、Justlink というリコーオリジナルのバッファアンダーラインエラー
(いわゆる速度不足による書き込みミス)
を防ぐ機能を搭載。CD-R
としては最高級の機能を持ち、更に DVD-ROM としても、ソフトウェア再生に充分な8倍速という、いわゆる 「欲張り派」 延髄のドライブです。
既に CD-R や DVD-ROM を持っている人でも、購入を検討した人は多いと思います。私も
DVD こそなかれ、CD-R は4倍速の物を既に持つユーザーです。ですが、外付けであったがゆえに、「寝る前にタイマーソフトと同時に仕掛けて、起きたら焼きあがって全ての電源が落ちている」
といった芸当が出来ず、それが以前からの不満点でした。その点
MP9120A は内蔵型なので、仕掛けて寝ると、朝には焼きあがって電源が切れているのである。家に帰るとほとんどパソコンの前に座っている私にとって、CD
を焼くためにパソコンを取られるのは致命的なので、これが気楽にできる・出来ないは結構大きいのである。また、MP9120A
は 「Justlink」 で書き込みエラーを低減させているので、ドライブが肩書きどおりの実力を示せば、焼きながらゲームをするといった荒業も可能なのだが、なんといっても気になるのは
ATAPI 仕様だということ。いくら最近の ATAPI は転送速度は速いとはいえ、やはり
ATAPI。敬遠した人のほとんどの理由が、これなんじゃないでしょうか。かくいう私も、DOS/V
自作当初から SCSI 仕様が基本だったので、購入には抵抗がありました。同じドライブを搭載した
SCSI ドライブがロジテックから出ているのですが、こちらは外付け型ということで前の不満点が解消できないので却下。悩んだ挙句に、結局そのスペックの魅力の誘惑に負けて購入してしまいました。
まずパッケージ。「B's Recorder GOLD」
を始め、「WinDVD」「B's
Clip」、あと、なぜか MP3 プレイヤーとアルバムソフトがついていた。パケットライトソフトの「B's Clip」はwindows2000では使えないのが残念 (使うつもりはないのだが。) だけど、まあ妥当な線でしょう。
早速装着。取り付ける際の問題は特に無し。私はプライマリーのマスターのみHDDに使用しているので、友達のアドバイスを基にセカンダリのマスターに付けることにする。普通にドライバーをインストールすれば、難無しにセットアップすることが出来た。
しかし、実際に焼きに入ると問題が発生。付属の
RW メディアを使って10倍書き込みに挑戦するとあっさりエラー。最低の4倍速でも書きミスが発生した。おとなしくしていれば問題はないのだが、てっきり
Justlink が威力を発揮すると思って他のアプリケーションを動かすと4倍でも速攻アウト。実は、ドライブが止まる前に、「B's Recorder GOLD」 が止まってしまうらしい。さすがに Justlink があっても、それを制御するソフトが止まるとどうしようもないだろう。これでは使い物にならないので、ちょっと情報を収集することにする。「B's Recorder GOLD」 の発売元のBHA のホームページにあるトラブルシューティングによると、他のライティングソフトなどのの
ASPI マネージャーが邪魔している可能性があるとのこと。Ctrl
キーを押しながら起動すると現在使用している ASPI マネージャーが表示されるそうなので、やってみるとこれがなぜか表示されない。何回やっても駄目なので、同じページに表記されていた怪しい ASPI マネージャーを削除してみると、安定性が格段に向上。8倍速でMIDI演奏とインターネットを同時に動かしても焼きミスは発生しなかった。上記のテストと同時に PIO 転送から DMA 転送に切り替えているので、どちらが安定の要因になったのかは不明なのだが、とにかく使用に耐えられるようになったのには違いない。ただ、10倍速にすると転送エラーではなく、ATAPI のエラーで止まってしまうのはどうにも直らなかった。これは速度の限界と思ってあきらめるとしよう。
ならば、本当の速度の限界は一体どこなんでしょう? 今のところわかっているのは、通常の
CDバックアップは他の作業さえしなければ10倍速でも OK (12倍はテスト用の RW メディアでは書き込み不能なのでテストせず)、しかし、オンザイフライだと「ユニット・アテンション状態です」表示されてストップしてしまうことがほとんど。このエラーが結構曲者で、これが起こると再起動しない限り再びドライブが作動することはないのだ。ただし、このテストはHPの編集作業・MIDI演奏・インターネットのダウンロードを並列処理した上での結果なので参考まで。単体起動ならば、オンザフライでゲームの CD
(ミックスCD) が10倍速で焼けるのを確認しています。
ちなみに、10倍速にかかる時間は、焼き時間のみなら7分程度。他処理の時間を含めても10分ぐらいなので、素直に待った方がいいのでは?
ちょっと目先変えて、おまけ (どちらがおまけなのかは不明だが)
の DVD-ROM の方を見てみましょう。とはいっても、私の家には
DVD ソフトが一つしかなく、他のドライブも見たことがないので評価のしようがあまりありません。ただ、転送速度の点だけで言えば、唯一持っているソフト
(ゲームのおまけについていたアニメソフト)
ぐらいならまったく不具合なく再生していました。8倍速という性能から考えても、どんなソフトでも再生するに充分なのではないでしょうか。あとは、再生ソフトの問題でしょう。
ドライブの性能だけを見るなら、肩書きどおりの性能を示し、高評価を得られそうな
MP9120A ですが、ちょっとした弱点があります。それは、起動の遅さです。
ピンとこない人が多いんじゃないでしょうか? CDにアクセスし始めてから、実際に読み込みに行くまでの間なんですが、異常に遅い。ATAPI ドライブは確かに遅い傾向にあるのですが、これはそのレベルの話ではない。いったんドライブ情報がキャッシュに入ってしまえばこちらのものなのだが、新しく読み込む場合、マイコンピュータを開けて、実際に開ききるまでに10秒もかかることがあるのです。
特に目を覆いたくなったのは、ゲームプレイ時の CD-DA の読み込み速度。音楽に CD 音源を使っているタイプのゲームは、音楽が切り替わるたびに10秒程度のタイムラグが発生する。実はこれ、MP9120A の話ではなく、
プレスクターの PX-20TSi/T0 (内蔵 SCSI)
のでゲームをプレイした場合の話。関係ないはずなのだが、デバイスマネージャで MP9120A を使用不可にすると元に戻るので、影響しているのは間違いない。ATAPI
ドライブと同時使用するとこういう結果になるのか、MP9120A が悪いのかは不明だが、メッセージスキップなど、音楽の切換をすることが多いアドベンチャーゲームでは致命的。ちなみに、PX-20TSi/T0 を使用不可にして、 |