ボクシング観戦記
2004年6月27日 明石産業交流センター
久しぶりに駅前の明石産業交流センターにてボクシングの試合があったので行ってきました。メインは熟山、セミファイナルに戎岡兄が登場。セミセミには以前高砂で見事なTKO勝利を収めた山崎宏勝も出場ということで、以前高砂に行ったときと同じような選手が並びました。
熟山の相手レイナルド・トリボはフィリピンの国内チャンピオンで東洋2位とランク的には熟山より上の選手。もともとの階級も1つ上で、熟山としては挑戦する立場ですがどうでしょうか?
さて、観戦記に入りましょう。
★大内淳雅(姫路木下)×諸 一宇(尼崎)
入場の際にいただいたパンフレットには木内と表記されていました。どうやら、単なるミスプリントのようです。ネット上で調べたのですが、ちゃんと大内になっていました。
1R 1分ぐらいに大内の右ストレートがヒットし諸あっさりダウン。しかし、フラッシュダウンだったようで諸はすぐに立ち上がった。大内は左フックと右ストレートが良い。諸は大内の右があまり見えていないようで、再三貰ってしまう。
2R 諸が3つから4つのコンビネーションを見せ始める。大内は右アッパーで対抗。ただ、ジャブを良く食らう。ここは諸のラウンドか?
3R 右を貰ってむきになった大内が乱打戦に持ち込むが、要所で右を貰ってしまう。中盤右を貰った際に棒立ちになってしまうシーンも。明らかに諸のラウンド
4R 大内がロープに追い込んで連打するも、諸が右を返してお互いふらつく。良い勝負だったが、始めにダウンを取った大内が判定勝ちを収めた。39−36、あとの二人は38−37という採点でした。
内山 淳(守安)×三須 薫(尼崎)
三須は長身。内山とは結構身長差があるように見えた。
1R 試合開始のグローブ合わせを無視して内山が出した左がモロに三須にヒット、会場中を失笑が包む。しかし、ラウンド自体は三須が制したか? ただ、バッディングで両者ともラウンド中に出血したようだ。
2R ラウンド開始早々三須の傷をレフェリーがチェックするがそのまま再開した。内山が三須を追う展開が続くが有効打はお互いなし。
3R 内山の手数が若干多いか? パンチのヒット数自体は同じぐらいと思うが、印象度で内山のラウンド。
4R 最終ラウンドの挨拶にはきちんと内山も応じる。中盤三須に対してドクターチェックがはいるがそのまま続行。特に有効打もないままそのまま判定にもつれこみ、判定の結果勝者内山がコールされました。しかし、判定は2−1のスプリットデジションとかなりの接戦でした。
難波拓人(明石)×古谷健三(守口東郷)
明石の新人難波が登場。
1R 中盤いい古谷の右が入る。残り10秒でまた右が入って難波バランス崩すが、立ち直った後逆に連打、ラウンド終了のゴングに気づかないほどの勢いでパンチを入れる。
2R 前のラウンドで調子に乗ったのか難波が突っ込む。しかし、逆に古谷の反撃に合う。終盤効いていたのは難波の方でかなりフラフラになっている。難波はさらにバッティングで左目の下を切ったらしく弱り目に祟り目状態だ。
3R 出血が酷い難波に対してドクターチェックが入る。かなり深かったらしく速攻でドクターが試合続行不可の判断を下した。3R43秒。途中採点の結果、古谷が負傷判定にて勝負を収めた。
仲 章弘(JM加古川拳)×川西優人(守口東郷)
川西はシャツを来たまま入場しリング上で脱ぐ。メインイベンターならともかく、下のほうで試合寸前までシャツを着ている選手は珍しい。この試合両選手ともデビューらしいが……。
1R 評価のし難いラウンド。基本は仲が川西を追う展開だが……。
2R お互いのパンチが良く当たる。ただ、数は川西の方が多いか。手数でも川西のほうが上回っていた。ラウンド中バッティングで川西が傷を追ったとラウンド後アナウンスが入る。
3R ラウンド開始早々川西が連打。仲が一方的に打たれ始めたところでレフェリーがストップした。まだやれると仲アピールするも時既に遅し。3R19秒TKO。
武田英憲(JM加古川拳)×小林義則(武蔵ヨシヤマ)
ウェルター級と結構重い階級の試合です。
1R 身長の高い武田がアウトボクシングを展開。階級の割には左がかなり速い。それに対し小林の左は重そうな着弾音がしている。
2R ラウンド開始早々小林が突っ込む。ラウンド中はお互い軽く当たるもののクリーンヒットはなし。
3R 序盤武田の連打が小林を捕らえる。しかし、その後追い詰める事が出来ない。
4R 武田の細かいパンチがヒットし小林の頭が何度かのけぞる。そのまま判定にもつれ込むが、勝者は小林。1ポイント差で武田、同じく1ポイント差で小林、後の一人は3ポイントも差がついていた。ジャッジの好みで勝敗が分かれた勝負といえるか?
山崎宏勝(明石)×レイ・バウティスタ(フィリピン)
本日期待の試合。前に加古川で山崎を見たときはいい左右のコンビネーションで最終ラウンド相手を滅多打ちにしましたが、今回の相手はなんと東洋1位の選手。勝てば一気に東洋ランカーですが……。山崎の冒険試合の結果は?
1R 低い態勢から左フックを狙う山崎。お互いスピードが速い。中盤、バウティスタのパンチで山崎の腰が落ちる。
2R 要所でバウティスタのパンチが入る。かなりのスピードで山崎のパンチはなかなかヒットしない。さすが東洋1位だ。
3R 中盤右のカウンターを喰らって山崎ふらつく。それを見たバウティスタ一気に攻め込む。対する山崎は右のストレートで一発狙い応戦。しかし、ラウンド終了後いきなり試合終了のゴングが。山崎の棄権ということだが、しきりに右目を気にしていたので、目が見えなくなったのかもしれない……。
戎岡 彰(明石)×ベドロ・マルコ(フィリピン)
アキラ登場。相手選手も刺青をしているが、刺青の数では戎岡の圧勝。マルコは後ろ頭の10円だまハゲがポイント。
この2人は去年の9月にも対戦し、その時は負傷判定でマルコが勝利を収めているが。
1R お互いクリーンヒットはなし。
2R やはりポイントはなし。毎回そうだが、戎岡の試合は素人目にはどっちが勝っているのかあまりよくわからない。ラウンド終了後太鼓の応援に対して注意が入る。
3R なんか、相手のマルコも戎岡と良く似た選手だ。戎岡は右のカウンターを狙っているように見える。ラウンド中ひたすらアキラコールが続いているのだが、最後まであの乗りでやるつもりなのだろうか?
4R やっぱりどっちがポイントとっているのか判らない。お互い連打というものに欠けているような気がする。
5R 中盤からまたアキラコールが。しかし、今日は戎岡得意のボディが少ないような気がするのだが。
6R ようやくボディが少しずつみられるようになった。しかし、アキラコール最後まで持つのか?(^^;
7R 東の来賓席にて辰吉発見。相変わらずまめな人です。そっちが気になって試合あまり見ず……というか判定臭いと思って半分真面目に見る気が失われてきたところでラウンド終了後いきなり試合終了。戎岡の棄権らしいが、左目が腫れ上がって完全に塞がっていました。いつのまにあんなダメージ受けたのやら……。
メインイベントを前に、スーパーライト級東洋太平洋チャンピオンの佐竹政一がリング上に呼ばれて挨拶をしていました。同じジムメートの試合を見に来ていないのかと思いきや、西側に初めから陣取っていたようです。
熟山竜一(JM加古川拳)×レイナルド・トリボ(フィリピン)
さて、メインイベント。私の前ではなかなか強いという試合を見せてくれない熟山ですが今日はどうでしょうか?
熟山の白いトランクスがまぶしい。この白がマーカ戦でピンクになったのを思い出しますが、またそうならないようにしてほしいのですがどうでしょうか?
1R 熟山のコンビネーションが冴える。序盤に見せた右アッパーから左フックの速いコンビネーションに会場から嘆声が上がる。しかし、2分ぐらいにトリボのローブローで試合が1分ほどストップした。このパンチによりトリボが一点減点される。
2R 熟山がコンビネーションの最後に見せるボディが良い。しかし、西側来賓席からしきりに選手に指示を出しているフィリピン人らしきおばさんが気になる。10回戦に入ってからずっと声を出しているが……。そういえば今日の10回戦に登場する外人選手は全員フィリピン人。同じジムの選手が来日しているのだろうか?
3R トリボが思いっきり左右を振ってくる。あまりにも思いきり振りすぎて、空振りした後バランスを崩すシーンも。しかし、珠にだが軽くヒットもしている。このラウンドはトリボが取ったか。
ふと右を見れば、西側最前列にいたはずの佐竹が知らない間に来賓席に来て身を乗り出して真剣に試合を見てました。
4R トリボの左ジャブに威力あり。2回ほどまともに顔面にヒット。このラウンドもトリボ優勢。
5R どっちとも取れずのラウンドでした。中盤、相手の左フックの空振りを狙った、熟山の変則的な角度の右アッパーは惜しくもはずれ。
6R このラウンドは熟山の動きがいい。ラウンド最後に左ボディーが良い音をたてる。ところで、この興行中たまに赤ちゃんの鳴き声が聞こえてきて気になっていたのですが、このラウンド中も泣いていたので気になってみてみれば、佐竹の娘さんだったようです。(^。^;)
7R 序盤バッティングで試合が止まる。熟山はかなり痛そうにしていたが出血はしなかったようだ。ラウンド中は互角。やや手数でトリボが上回ったか。
8R 手数でトリボ、正確性で熟山か。しかし、見方によってはトリボ優位の試合。そろそろ決定的なポイントを取りたい。
9R 熟山のパンチが細かくヒットする。トリボは少し手数が少なくなった。
10R 序盤左ボディが連続してヒットする。中盤熟山のコンビネーションでようやく会場が沸き始めた。そして残り20秒で一気に連打。最後は盛り上げてくれましたが結局判定になりました。97−93、97−92、96−94で3者とも熟山を支持。思った以上に大差がついていました。
全体的に見て、消化不良の試合が多かったような気がします。負傷判定1に棄権2。スプリットデジション2つ……。まともな勝ちを言うのは4試合目の川西だけでした。まあ、メインが熟山に戎岡兄ということで多少の覚悟はしていましたが……。
特に明石勢は全滅。まことに残念な結果に終わってしまいました。次見るときはがんばってほしいですね。
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